隠しフォルダの一覧

この章では、GNOME デスクトップがユーザのホームに追加する隠しフォルダについて説明します。

隠しフォルダとはその名前がピリオド (“.”) で始まるフォルダ (ディレクトリ) のことです。表 A-1 に GNOME デスクトップがユーザのホームに追加する隠しフォルダの一覧を示します:

表 A-1ユーザのホームにある隠しフォルダの一覧
フォルダ名 説明
.config 環境変数の XDG_CONFIG_HOME がセットされていない時のデフォルトの場所 (ユーザ定義のメニューを menus/applications.menu というファイルに記述することが可能である)
.fonts ユーザ専用のフォントを格納する場所 (フォントを Nautilus から fonts:/// URI にドラッグしてインストールすると、フォントのコピーがこの場所に作成される)
.esd_auth

GNOME のサウンド・デーモンに対する認証クッキーを格納する場所 (GNOME のサウンド・デーモンは Enlightened Sound Daemon (ESD) である)

注意: これはフォルダではなく、ファイルである

.gconf GConf のユーザ向けの設定ソースを格納する場所 (ユーザが任意の設定を指定すると、新しい設定情報がこの場所に追加される)
.gconfd

次に示す GConf デーモンの詳細情報を格納する場所:

  • 設定情報
  • 任意の Interoperable Object Reference (IOR) が参照しているオブジェクトのロック情報
  • 任意の IOR が参照しているオブジェクトの状態
.gnome

GConf リポジトリには保管されないユーザ専用のアプリケーション情報 (または GConf をサポートしていないアプリケーションの情報) を格納する場所

注意: このフォルダは廃止でかつ GNOME 1.x のアプリケーションのみが使用する

.gnome2

GConf リポジトリには保管されないユーザ専用のアプリケーション情報 (または GConf をサポートしていないアプリケーションの情報) を格納する場所で、例えば次のような情報を保管する:

  • キーボード・ショートカットの情報
  • ウィンドウを配置する場所
  • パネルのランチャを表す .desktop エントリ・ファイル

さらに、このフォルダにはアプリケーション専用のデータを格納するためのサブ・フォルダがいくつか含まれている

.gnome2-private このフォルダは無視すること (現在のところ、このフォルダには何の機能もない)
.local/share 環境変数の XDG_DATA_HOME がセットされていない時のデフォルトの場所 (ユーザ定義のデスクトップ・ファイルを applications というサブ・フォルダの中に作成することが可能であり、ユーザ定義の MIME 型を mime/packages/Overrides.xml というサブ・フォルダの中に作成することが可能である)
.metacity Metacity ウィンドウ・マネージャのセッション・データを格納する場所
.nautilus

ファイル・マネージャのユーザ専用データを格納する場所で、例えば次のような情報を保管する:

  • ユーザが作業したフォルダのメタデータ
  • ユーザが追加した Nautilus のエンブレム
  • Nautilus のデスクトップ画像
.themes テーマ・オプションやウィンドウ・フレーム、またはアイコンなどのユーザ向けテーマ・オプションを保管する場所 (ユーザは外観の設定ツールを使ってテーマを追加できる)
.thumbnails ユーザ専用の画像のサムネイルを格納する場所で、画像のサムネイルはファイル・マネージャで使用する (ちなみに、ファイル・マネージャはこのサムネイルを生成しないように制限する設定も提供している)